第9回日高市地域公共交通協議会の会議結果

会議結果は次のとおりです。

第9回日高市地域公共交通協議会会議録

日時

令和7年9月18日(木曜日)午前10時から11時30分まで

場所

日高市役所301会議室

公開・非公開

公開

非公開理由

なし

出席者

久保田会長、金子職務代理、鈴木委員、小谷野委員、山下委員、高木委員、嶋田委員(代理:清水氏)、武藤委員、江頭委員、守谷委員、長岡委員、田中委員、松尾委員、小嶋委員、鹿山委員、坂巻委員、野々宮委員、木村委員

欠席者

原島委員、杉本委員、関根委員、藤田委員、美濃浦委員、後藤委員、松川委員、古本委員

説明員

交通政策室長、交通政策・交通安全・防犯担当主幹、交通政策・交通安全・防犯担当主査、交通政策・交通安全・防犯担当主任

事務局

総務部長、交通政策室長、交通政策・交通安全・防犯担当主幹、交通政策・交通安全・防犯担当主査、交通政策・交通安全・防犯担当主任

傍聴者

5人

担当部署

総務部危機管理課交通政策室交通政策・交通安全・防犯担当

議題および決定事項等

議題

  • 日高市おでかけタクシー・ワゴンの運行状況等について
  • 日高市おでかけタクシー・ワゴンの利用実態調査について
  • 道路運送法第4条申請の手続内容について
  • 地域公共交通確保維持改善事業の手続内容について

会議資料等

会議の経過

日高市地域公共交通協議会条例(以下:条例)に基づき、久保田会長が議長となり、会議進行を務めた。

議案事項

(1)日高市おでかけタクシー・ワゴンの運行状況等について

資料1に基づき事務局より説明。

説明要旨

8月末時点までの日高市おでかけタクシー・ワゴンの利用者数および経費等について報告

質疑・意見

委員:資料2ページ、おでかけタクシー利用登録者(地域別)の割合について、分母と分子はなにか。

事務局:分母は全体の登録者数6,099人(8月末時点)で、分子は地区ごとの登録者数である。

委員:前回の会議で地区ごとの登録者数の割合についてお聞きしたのだが、この計算方法ではあまり意味がないと私は考える。地区ごとの登録者数や利用者数を地区の人口で割らないといけないのではないか。そう思い、個人的に各地区における登録者数の割合を計算してみたところ、割合が1桁となる地区が多い中、中鹿山、下鹿山、高萩および高萩東一丁目から三丁目は2桁となっている。
また、利用者数の割合も計算したところ、中鹿山、下鹿山、新堀新田および高萩東一丁目から三丁目は2桁以上となっており、他の地区に比べ高い結果が見て取れた。理由を考えたところ、資料8に示されている交通不便地域に該当する地区で、登録者数および利用者数が多い傾向があると思われる。
この結果を踏まえると、本施策は私たちが議論してきた狙いのとおりであると思う。

会長:分析いただき、感謝申し上げる。

事務局:地区別の人口で整理し、次回の協議会までに改めて整理する。

委員:地区ごとにどれだけ使われているのか、興味深いところである。武蔵台および横手台地区については、表記が町丁名で分かれており、登録者数が少ないように見えるが、全部まとめると500人ぐらいは登録している。しかし、利用者数となるとかなり少ない。下鹿山では登録者数711人中456人が利用しており、利用率が高い。武蔵台一丁目は100人の登録があるが、利用者は24人である。これは国際興業の路線バスが運行しているからだと分析でき、交通空白地とそうでない地区での利用状況で差が数値として表れているものだと推察できる。
次に全体的な感想を申し上げる。8月期のおでかけタクシーの利用実績は2,262回あって、利用人数は2,909人であったという結果である。1回あたり1.28人と多くの人が利用しており、デマンド交通やグリーンスローモビリティを導入するよりも効率的であるため、手段として適正であったと思う。また、利用者の大半が70代以上であるという状況は他の自治体においても同様な傾向であり、自身で動くのが不便を感じる人が利用するという当初の想定どおりの結果となっている。
市が負担している金額を利用者1人当たりで計算すると、おでかけタクシーが約543円となる。1人当たり543円でこれぐらいのサービスが提供できるというのはかなり安い。また、おでかけワゴンについても、1人当たり約300円となり決して高くない。
また、おでかけタクシーとおでかけワゴンの利用者合わせて、1か月に約9,000人の市民の移動を支えていることになり、これは税金の使い道としては非常に効率的である。さまざまな自治体の法定協議会に出席している中での感想である。

事務局:そのようにおっしゃっていただけると大変励みになる。感謝申し上げる。

(2)日高市おでかけタクシー・ワゴンの利用実態調査について

資料2-1、資料2-2、資料2-3および資料3に基づき事務局より説明。 

説明要旨

7月から8月にかけて実施した、おでかけワゴン利用者アンケート調査およびおでかけタクシー利用者アンケート調査等について結果を報告。

質疑・意見

委員:資料2-1の3ページについて、運賃に関する項目が2つ出ているが、違いは何か。

事務局: 問2-1は、おでかけワゴンの満足度における設問の中で、運賃に満足をしているかどうかを問うているものであり、問2-2は、運賃の妥当性について、問うているものである。

委員:日曜日、祝日および夜間の運行を希望する意見が多く見受けられる。日曜日、祝日および夜間の運行が出来ない要因はドライバー不足である事情は理解しているが、交通弱者を支援するためにも、ドライバー確保に向けた支援を検討出来ないか。

事務局:ドライバー不足はご指摘のとおり深刻な問題であり、日高市地域公共交通計画の中でも「バス運転体験会や合同就職相談会の実施」また「公共交通サービス業へ就職する人を対象とした移住支援策」といったドライバーの担い手不足の解消に向けた取り組みの実施を掲げている。具体的な制度内容については、交通事業者の意見を伺いながら、日高市に適した施策を検討していく。

委員:私は会議に出席しているため、さまざまな取り決めや制約の中で、現在のような制度となったことを承知しており理解もしている。市民が希望を言う事も大事なことであるが、出来ること、出来ないことを理解していただくために、その実情を公にし、これからも長く続けていただきたい。

事務局:2024年問題が昨年話題となったが、日頃から交通に関心を持っている人でないと触れる機会のない内容だと感じる。市民の意見はしっかりと受け止めたいが、担い手不足等でかなわないこともある。実情を整理し、周知していきたい。

委員:自社でも人員不足が深刻となっている。コロナ禍以降、利用者数の減少や収益減に伴い、運転士の確保が停滞し、なかなか乗務員が増えない状況にある。そのような中、乗務員の勤務体制をやりくりして営業している。平日のタクシー需要は一定数あるが、日曜・祝日はどうしても落ち込む。このため車両台数を日曜・祝日は抑えて、平日に充てている。これは各社同様の体制だと思う。
おでかけタクシーの需要は相当数多いので、現状のまま曜日や時間が拡大となると、一般タクシーの台数確保が圧迫される。平日は会社関係の利用もあるし、埼玉医大に行く人などに対する車両確保も必要である。乗務員が増えないまま、おでかけタクシーの運行が拡大すると、平日の一般利用者がタクシーを利用出来ない状況にもなりかねない。乗務員が増えれば、おでかけタクシーの運行日拡大も検討出来るが、現状、平日の稼働を優先し、日曜日および祝日のタクシー稼働数を絞っているため、拡大は大変厳しい状況である。

委員:只今の説明にあったとおり、アンケートについては、聞けば不満が出てくるものである。不満が出ることと、それを解消することは実はつながっていない。ただ、アンケートで意見を求めたのであるから、できること、できないことの説明は必要である。 また、今のご意見にもあったとおり、「人・モノ・金」の中で「人」がいないというのが一番の問題である。運行曜日を増やす、時間帯を延長する、ワゴンの本数を増やすというのは予算さえあればいくらでもできるが、人がいなければ何もできない。また、行政からは言いづらいことだと思うが、これは福祉政策と言える。私が本日の協議会へ向かう際、高麗川駅からタクシーがあるか不安であった。担い手が増えないまま、おでかけタクシーを拡大すると、私のような一般の利用が出来なくなる恐れがある。アンケートに「おでかけワゴンに100円で乗りたい」という要望があったが、100 円で乗りたいということは、消費税を除くと91円となる。91円で駅まで行ける交通機関があるのかという話になる。民間路線バス会社は初乗り運賃220円でやらせていただいているが、それでも赤字である。民間で行うとなると当然そうなる。
その賄いきれない部分を福祉政策として、市が税金を投入することになる。運転士等が集まらないから、人件費は今後どんどん上昇する。これに伴って、バスの運賃もどんどん上昇する。仕入れが上がって安く売るというのが福祉政策。当然、限界はどこかで来る。おでかけタクシーもおでかけワゴンも運行内容を拡大するほど、一般タクシーや路線バスの運行に影響を与え、維持ができなくなる。
国際興業バスの現状を申し上げると、現在の路線バスは飯能駅から高麗ニュータウン、 高麗駅、高麗川駅を通って、埼玉医大まで路線を設けているが、一番乗車人数が少ない区間は高麗駅から高麗川駅間である。日高市の中心部を通る路線が一番少ない現状であり、埼玉医大の学生と高麗ニュータウンから飯能に行く人で支えられている。一番乗車人数は少ないけれど路線として一本繋がっているので、今のところ頑張って残っている。
日高市でも、高齢者等路線バス利用補助金として、75歳以上の人に定期券や回数券購入の補助を福祉政策としてやっていただいている。こうした今ある制度をぜひ活用していただき、日曜・祝日に出かけたいと思ったときは、路線バスや一般タクシーを使っていただきたい。
最後に、この定期券の補助実績なども資料があれば提示いただきたい。

事務局:当該事業の実績については、次回の協議会でお示しする。

会長:その他ご意見等はあるか。

委員一同:特になし。

(3)道路運送法第4条申請の手続内容について

資料4、資料5に基づき事務局より説明。

説明要旨

おでかけワゴンの実証運行に基づいた本格運行移行への妥当性を確認し、本格運行に向けた準備、協議会で諮る必要がある事項および国庫補助の活用に向けたスケジュールを説明。

質疑・意見

会長:次の議題にも関連する内容があるため、続けて説明願いたい。

(4)地域公共交通確保維持改善事業の手続内容について

資料6、資料7および資料8に基づき事務局より説明。

説明要旨

おでかけワゴンに対する国庫補助申請について、補助要件の確認および補助額の概算額等を説明。

質疑・意見

会長:議案3および議案4に対し、質問等はあるか。

委員一同:特になし

その他

次回、第10回日高市地域公共交通協議会および運賃協議部会について、令和7年12月16日(火曜日)に開催する旨を報告。
また、おでかけワゴンの3台目の納車がまもなく高麗川駅系統に配備となり、車両の塗装やイラストを加えて、より分かりやすいデザインとした旨を報告。

閉会

この記事に関するお問い合わせ先

危機管理課 交通政策室 交通政策・交通安全・防犯担当 (本庁舎 3階)

郵便番号:350-1292 日高市大字南平沢1020番地
電話:042-989-2111(代表)
ファックス:042-989-2316
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更新日:2025年11月07日