令和8年6月号特集「おでかけ」をもっと身近に 日高市の地域交通が動き出す
皆さんは普段、どれくらい公共交通を利用していますか?
日高市の公共交通、「地域交通」を一緒に考えてみましょう。
日高市の公共交通
市内には、JR八高線・JR川越線・西武鉄道池袋線の鉄道駅に加えて、民間路線バス・タクシーが運行しています。また、令和7年4月から「おでかけタクシー」「おでかけワゴン」の運行を開始しました。これらを合わせた「地域交通」が、市民の通勤・通学・買い物・通院などの日常生活を支えています。地域交通を組み合わせることで、市内各所・都心・近隣市町にアクセスしやすい環境が整っています。
おでかけタクシーって?
バスのように乗り降りする場所(自宅または乗降ポイント)が決められています。一般タクシーのように、電話で自宅にも呼べます。料金は車両1台分のため、家族や友人と乗るとお得です。
運行日
月曜日から土曜日まで
(注釈)日曜、祝日、年末年始は運休
運行時間
午前8時から午後5時まで
運行区域
市内全域(乗降ポイント370地点)
利用できるタクシー事業者
事業者名
高麗川交通有限会社
電話番号
0120-893-021
事業者名
日高ハイヤー株式会社
電話番号
0120-893-880
利用の流れ
まず利用登録が必要です!
7,000人以上登録 日々増加中です!
電子申請か利用登録申請書を交通政策課交通政策・交通安全担当へ。利用登録証が届いたら利用できます。
1予約
電話でタクシー事業者へ。利用日の3日前から予約できます。
2乗車
乗るときに運転士に利用登録証を見せる。
3降車・支払い
利用料金はタクシーメーター表示額に応じた7段階です。
おでかけワゴンって?
バスのように運行ダイヤと乗り降りする場所(停留所)が決められています。ワゴン車両で運行しています。乗車定員を超える場合は、一般タクシーで対応します(運賃は変わりません)。
運行日
月曜日から土曜日まで
(注釈)日曜、祝日、年末年始は運休
運行時間
午前6時台から午後8時台まで
(注釈)ダイヤ運行
運行経路
- 高麗川駅系統
- 武蔵高萩駅系統
利用の流れ
事前登録や事前予約はありません
乗車する停留所の運行ダイヤの時間にお待ちください。
1乗車
運賃(大人200円、小人100円、学生・障がい者割引有り)は乗車時の支払いです。
2降車
運転士に降りる停留所をお申し出ください。
特別対談 谷ケ崎照雄 対 久保田尚
なぜ今、市は交通のありかたを根本から見直したのか。
その裏側にある決意と、市民・事業者・行政が一体となって築いた「日高モデル」の軌跡を特別対談でお届けします。
市長名の表示
日高市長名の「やがさき」の「さき」のつくりの上部は、「大」ではなく「立」ですが、ホームページ上表記できないため、「崎」に置き換えて表示しています。ご了承ください。
日高市長 谷ケ崎照雄
市として地域交通に取り組む意義を聞かせてください。
谷ケ崎市長
私は企画課長をしていた平成19年に循環バス廃止という苦い経験をしました。しかし、高齢化が進む今、「健幸のまち」を掲げる市として、「市民の足」を守ることは避けて通れません。今回は、久保田先生に地域公共交通協議会の会長をお願いし、委員の皆さんとの議論を重ねてきました。市が責任を持って「市民の足」を確保することで、市民の外出の機会を確保し、皆さんが「健幸」で元気に暮らせる環境を整えることが重要と考えています。
久保田会長
私は県内で多くの協議会に関わっていますが、日高市の会議は本当に盛り上がります。誰一人黙っておらず、市民・交通事業者の皆さんも、自分事として前向きに発言します。事務局の職員も積極的です。計画策定の最中に一部路線バスの撤退もありましたが、すぐ代替交通手段を考えて対応できたのは、この協議会の土壌があったからこそですね。
日高市地域公共交通協議会会長 久保田尚
埼玉大学名誉教授・日本大学客員教授
施策の柱である「おでかけタクシー」をどう見ていますか。
久保田会長
AIを駆使した複雑なシステムもありますが、日高市ではあえて「乗り慣れたタクシー」を活用しました。市民の皆さんが抵抗感なく使えることが一番です。使い慣れた乗り物をそのまま活用したことが、うまくいっている理由だと思います。
谷ケ崎市長
私も実際に乗ってみましたが、運転士さんから「市民が気軽に利用してくれている」と聞きました。補助があるので、「こんなに安くていいの?」と市民の皆さんも喜んでくれています。アンケートでも70代、80代の人も外出が増えたという声を聞くと、医療費の抑制など、将来的には必ず数字として効果が出てくる、価値ある投資だと思っています。
ファシリテーター(進行・促進役)
復建調査設計株式会社 吉野大介さん
既存のバス事業者との調整はどうでしたか。
谷ケ崎市長
バス路線とタクシーが競合するのではなく、うまく接続する形を模索しました。特に「おでかけタクシー」では、鉄道や路線バスへの乗り継ぎ時の負担を軽減する「乗継割引」の仕組みも取り入れています。事業者さんにも市民の足を支えるパートナーとして協力をいただいています。
久保田会長
競合するのではなく、うまく接続というところを意識したのが効いています。バス事業者も、自分たちの路線が守られるから協力してくださった。この信頼関係が何よりも強みです。共存共栄ができないケースも多い中で、日高市はやりやすかったのではないでしょうか。

路線バス撤退という危機から始まった「おでかけワゴン」はいかがでしょうか。
谷ケ崎市長
通勤や通学の利用者のため、小型ワゴンなら大型バスでは通れないルートも走れる。小回りを利かせようと直営でのスタートを決断しました。運行を開始し、市民の皆さんの不安を解消できたのは良かったと思います。6月から本格運行へ移行し、より安定したサービスを提供していきたいですね。
久保田会長
危機をチャンスに変えた好例です。さらに特筆すべきは、ダイヤ編成の緻密さです。運転士さんの休憩時間という「担い手」の労働環境への配慮と、路線バスや鉄道との乗り継ぎ利便性という、一見相反する要素を両立させています。この調整を事務局と協議会が一体となってやり遂げたことは、他市のモデルになるはずです。
普通、本格運行に入ったら「あとは事業者にお任せ」になりがちですが、市が常に「使いやすさ」を追求している。この「改善の執念」が満足度につながっています。

乗り継ぎのしやすさも含め、ネットワークとして機能させる工夫が見られますね。
谷ケ崎市長
ワゴンに乗った際に駅で長時間待たないよう、今回のダイヤ改正では鉄道や路線バスとの円滑な乗り継ぎに注力しました。また、高麗川駅東口が開設したことも運行の効率化に大きいです。もちろん完璧ではありませんが、市民の皆さんの声を聞きながら、これからも改善を続けていくつもりです。

担い手不足が深刻な中、地域独自の支え合いも重要ですね。
谷ケ崎市長
おっしゃる通りです。交通事業者の皆さんの日々の努力には頭が下がります。その上で、バスやタクシーだけでは届かない部分は、皆さんの「地域力」が支えです。「地域おたすけ隊」や、こま武蔵台・横手台地区での「地域自主運行」など、地域の皆さんが主体となって動いてくださっていることは市の誇りです。今後は、こうした地域の取り組みと公共交通を上手く組み合わせていきたいですね。
久保田会長
現場の支え合いが機能しているのは大きな強みです。市民の皆さんが「いつ、どう使えるか」を具体的にイメージできれば、日高市の地域交通はもっと育ちます。

最後に市民の皆さんへ一言。
久保田会長
移動の安心があるまちは、暮らしの安心があるまち。これからも進化させていきましょう。
谷ケ崎市長
始めて終わりではありません。利用者の声を聞きながら、改善を続けていきます。皆さんの「おでかけ」が、まちを元気にします。おでかけワゴンとタクシーをもっともっと使ってほしいと思います。
公共交通は、みんなが使い、育てることで初めて守られます。「いつか使うかもしれない」と思ったときに安心して使えるよう、この取り組みを地域全体で育てていきましょう。
市民の暮らしを支える地域交通の担い手になりませんか
路線バス・タクシーの運転士が不足しています
路線バスやタクシーといった地域交通は、豊かな暮らしの実現や地域の社会経済活動に不可欠な基盤です。
路線バスは、少子高齢化・人口減少の進展、マイカーの普及やライフスタイルの変化により、これまでも輸送需要そのものが減少していました。さらに運転士不足が理由で、全国各地で減便や廃止が相次ぎ、地域住民や観光客に影響を及ぼす深刻な状況です。
また、タクシー運転士数は、令和4年度まで減少傾向にあり、平均年齢は令和6年のデータで60.5歳と高く、依然として担い手確保が喫緊の課題です。
今後、高齢者の運転免許証の返納が進み、マイカーを保有しない若年層等も増加する中で、地域交通の維持・存続を図ることが重要です。
市民の移動を支える路線バスやタクシーの運転士になりませんか【令和7年12月9日掲載】
市の取り組み
市では、運転士確保を目的として、新たな担い手確保を力強くサポートしています。合同就職相談会の開催や公共交通事業者に対する第二種免許取得に要した費用の補助制度を開始しています。
路線バス
ホームページ採用情報をご覧ください。
タクシー
電話でお問い合わせください。
事業者名
高麗川交通有限会社
電話番号
0120-893-021
事業者名
日高ハイヤー株式会社
電話番号
0120-893-880
- この記事に関するお問い合わせ先
更新日:2026年06月01日

















