令和2年度市長施政方針

私が平成24年5月に市長に就任してから、2期、8年が経過しようとしています。この間「まちづくりは人づくり」を念頭に、「笑顔と元気を 未来（あした）へつなぐ 緑きらめくまち日高」の実現をめざし、全力で市政の運営に取り組んでまいりました。

2期目を振り返ってみますと、平成28年度は、就任直後の5月に高麗郡建郡1300年「記念式典」や「にじのパレード」を開催するとともに、秋には「記念花火大会」を実施いたしました。多くのご来賓をはじめ、市民や企業の皆様のご賛同を得て記憶に残る素晴らしいお祝いができたと思っております。

平成29年度には、全国初の「遠足の聖地」宣言を行うとともに、日高かわせみの里ツーデーウオークを開始するなど、日高市に訪れていただく方を増やす人口減少対策にも取り組みました。

平成30年度は、総合福祉センター「高麗の郷」内に子育て総合支援センター「ぬくぬく」を開設するとともに、英語教育の推進を図るため中学3年生の英検受験や、高齢者の移動手段の確保策として、タクシーやバス運賃の助成を行う「高齢者等おでかけ支援事業」も開始いたしました。

県道飯能寄居線バイパスが開通したのもこの年で、地元県議会議員と連携しての長年の努力が実を結び、市内の交通の流れがスムーズになったのではないかと考えています。

今年度は、日高市初となる「大相撲日高場所」を開催し、多くの市民の皆様に楽しんでいただくとともに、「マタニティータクシー制度」の創設や公立保育所における「英語あそび」の導入を行いました。

また、本市の豊かな自然環境を保全するため、県内では初となる「日高市太陽光発電設備の適切な設置等に関する条例」を議会のご支援を得て、制定することができました。

さらに、高麗川駅東口の開設に向けて、JR東日本と長年にわたって協議を重ねてまいりましたが、昨年12月9日に八高線・川越線高麗川駅自由通路整備及び駅舎整備に関する基本協定及び基本設計協定を締結することができました。

このほかにもたくさんの取組がございますが、私の2期目の公約である「安心・安全の確保、健康づくり」、「結婚、妊娠、出産、子育ての一貫した支援」、「都市基盤の整備」、「観光」、「産業の振興、市民サービスの向上」という5つの柱を大きく前進させることができたと感じております。

これもひとえに議員の皆様方をはじめ、市民や各企業の皆様のご理解とご協力があってのことで、大変感謝をしております。

令和2年度予算案について

さて、時代は平成から令和へと移り、令和初めての予算編成を行いました。

令和2年度の地方財政計画によりますと、地方団体が人づくり革命の実現や地方創生の推進、地域社会の維持・再生、防災・減災対策等に取り組みつつ、安定的に財政運営を行うことができるよう、地方交付税等の一般財源総額について、令和元年度を7,000億円上回る額を確保したとされております。

しかし、本市においては法人市民税の税率の引き下げ等により、自主財源による一般財源の確保は非常に厳しい状況となっており、徹底した歳出経費の見直しを図り、適正に財政運営を行わなければなりません。このような状況の中、令和2年度の予算編成に当たりましては、第5次日高市総合計画に基づいた計画の目標達成と、これまでの取組の効果を高めるために、4つの重点施策を掲げました。

1つ目は、市の魅力を活用した誰もが住んでみたい、住み続けたくなる「定住促進」

2つ目は、小中一貫教育の推進、未来を担う子どもたちへの更なる「教育の充実」

3つ目は、若い世代の結婚、妊娠、出産、育児までの切れ目ない「子育て応援」

4つ目は、市民が安心して健康に暮らすことができる「安心・安全の確保」でございます。

また、令和2年度は、いよいよ東京2020オリンピック・パラリンピックが開催されます。本市においても7月7日に聖火リレーの通過が決定していることから、子どもたちの参加も含め東京2020オリンピック・パラリンピックに関連する取組について「その他の重点施策」として予算配分を行ったところでございます。

このような考えのもとに編成いたしました令和2年度当初予算は、一般会計187億1,000万円と過去最大の規模であり、特別会計164億4,103万6千円と合わせますと、総額351億5103万6千円となっております。

令和元年度の当初予算との比較では、一般会計3.3パーセント増、特別会計3.4パーセント増、合計3.3パーセントの増加となっています。

終わりに

令和2年度は、令和3年度から始まる次期基本構想・基本計画を策定してまいります。市民の皆様とともに日高市の将来都市像案をまとめたところですが、議員の皆様からもご意見をいただき、長期的な視点に立ったまちづくりの指針を作成してまいりたいと考えております。

これらの取組を進めるに当たりましては、議員各位並びに市民の皆様のご理解とご協力を賜りますよう改めてお願い申し上げます。

令和2年2月26日

日高市長 谷ケ崎 照雄