エコアクション21認証・登録制度
エコアクション21に取り組み、企業力をUPさせませんか?
エコアクション21の取り組みは、環境対策と経営の効率化の両方、CSR(企業の社会的責任)の観点から、企業力アップにつながります。
エコアクション21とは
「エコアクション21」は、環境省が策定した環境経営の認証・登録制度です。
PDCA(PLAN【計画】→DO【実行】→CHECK【評価】→ACTION【改善】)サイクルに基づき、二酸化炭素や廃棄物など環境負荷の削減に取り組み、取り組みの内容をレポートにまとめ公表することで、環境に配慮した経営ができていることの証明が得られる仕組みです。
また、環境への取り組み強化を通じて、コスト削減、業務改善、従業員の意識改革、組織の活性化、リスク管理など経営力の向上を支援する仕組みにもなっています。
2004年に認証・登録制度として発足し、2023年6月末現在、全国で約7,500社、埼玉県内で約180社が認証を取得しています。
エコアクション21の特徴
1.取り組みやすい環境経営システム
エコアクション21は国際規格ISO14001と異なり、中堅・中小企業をメインターゲットとしており、分かりやすく、取り組みやすい仕組みになっており、認証取得等にかかる労力・費用・時間が少なくて済みます。
2.環境コミュニケーションへの取り組み
エコアクション21では、環境への取り組み状況をまとめた「環境経営レポート」の作成と公表が規定されています。社会・顧客とのコミュニケーションが図れ、企業イメージの向上につながります。
3.審査員からのアドバイス
審査員が会社にあった省エネ・企業体質改善のアドバイスをします。
エコアクション21に取り組むメリット
1.ビジネスチャンスの拡大
近年、事業活動に際して、資材調達から生産、流通、販売までの全過程における環境負荷の削減など、製品やサービスのバリューチェーン全体を見渡した環境への取り組み(バリューチェーン全体のグリーン化)が普及しつつあります。取引の条件として、環境への取り組みが求められることも増えてきているようです。
エコアクション21の認証取得は、取引先などからの環境への取り組み要請に十分対応できることから、ビジネスチャンスが広がります。
2.持続可能な開発目標(SDGs)への貢献
2016年に発効された2030年までに全世界で達成すべき17の目標を掲げた「持続可能な開発目標(SDGs:Sustainable Development Goals)」。多くの大手企業では、いち早く経営戦略としてSDGsへの貢献に取り組んでいます。
エコアクション21の導入は、必然的にSDGsの一部の目標達成(「12.つくる責任つかう責任」、「13.気候変動に具体的な対策を」など)に貢献することにつながり、企業の社会的責任(CSR:Corporate Social Responsibility)を果たすことにもなります。
環境省は、「持続可能な開発目標(SDGs)」推進のための活用ガイドを作成しました。
3.社会的信頼の向上
エコアクション21認証・登録事業者として公表されるほか、環境への取り組み状況をまとめた「環境経営レポート」の作成と公表(環境コミュニケーション)により、社会的信頼が高まります。
4.経営コストの削減
省エネ・省資源・廃棄物の削減などによるコスト削減はもちろん、作業効率・生産効率の向上や歩留まりの改善など経営上のムリ・ムダ・ムラの削減にも取り組むため、経営全般におけるコスト削減を図ることができます。
5.経営力向上・組織の活性化
環境改善、業務改善、コンプライアンスの管理徹底、PDCAサイクル・全員参加、環境コミュニケーションなどエコアクション21を通じた総合的な取り組みにより、経営力向上、組織の活性化が期待できます。
6.その他エコアクション21認証取得によるメリット
「優良産廃処理業者認定制度」の認定基準の一つに「環境配慮の取り組み」が規定されており、取り組み内容にはエコアクション21の認証取得も含まれています。認定を受けると、許可の有効期間が通常の5年間から7年間に延長されるなどのメリットがあります。
日本政策金融公庫をはじめ、多くの金融機関で、エコアクション21に取り組む事業者への低利融資制度が設けられています。
エコアクション21を取得・継続する効果
コスト削減 | 電気料金などのエネルギーコスト削減(変動費の削減) |
人材育成 | 全員参加による組織の活性化 |
人材育成 | 社員の意見が活発化(自主的に活動を行う社員の育成) |
業務改善 | ムダ取りによる工程不良率の削減(固定費の削減) |
業務改善 | 経営の見える化(環境負荷量と経営指標の一括管理) |
業務改善 | 廃棄物排出量の削減(処理コストの削減) |
リスク管理 | 操業停止リスク回避(事故・天災などの緊急事態) |
リスク管理 | 環境問題への迅速な対応、法令遵守 |
新ビジネス展開 | 省エネビジネスの創出 |
新ビジネス展開 | 自社の強み、弱みを見直し、経営戦略の一つとして活用 |
信頼性向上・ビジネスチャンス拡大 | 「環境先進企業」として取引先、顧客にPR |
信頼性向上・ビジネスチャンス拡大 | 親会社や取引先からの環境配慮要請に対応 |
信頼性向上・ビジネスチャンス拡大 | 持続可能な開発目標(SDGs)にいち早く対応 |
信頼性向上・ビジネスチャンス拡大 | 環境・社会・企業統治を重視する「ESG投資」の判断材料になる |
信頼性向上・ビジネスチャンス拡大 | 自治体の入札参加時の加点対象になる |
信頼性向上・ビジネスチャンス拡大 | 優良産廃処理業者認定の要件 |
審査員のアドバイス | 省エネ・環境経営の取り組みに対するアドバイスを受けられる |
審査員のアドバイス | 最新の環境に関する動向等の情報が得られる |
認証取得事業者の声
エコアクション21認証取得事業者アンケートの意見
- 大変取り組みやすい環境マネジメントシステムで、会社や従業員に大きな負荷がかかることなく活動できることはとても良い。
- 省エネによるコスト削減は、数字として目に見えて確認できている。
- 産業廃棄物の分別や電気代の節約を社員全員で取り組み、結果を出すことができた。
- 社員に対する意識づけを継続することが、社内でも良い影響を出せている。
- 従業員が自然に省エネ活動を行ったり、アイデアを出したりできるようになった。
- 今年度より事業に沿った目標の設定ができ、その進捗を定期的に確認でき、必要に応じて是正措置を講じることができるようになった。
- 遵法性の確認(最新の法令情報の確認)ができることは大変ありがたい。
- 環境マネジメントを実施することで、大手企業との取引にも有効に役立っている。
- 営業時にエコアクション21を取得していることで、安心をしていただけた。
- 顧客要求で、環境について第三者機関認定を求められたときの説得材料となる。
- ISO14001のような一方的な結果重視の監査では無く安心した。
取り組みの流れ
【Plan】
- 実施体制の構築、環境負荷(エネルギーの使用量、廃棄物排出量など)を把握し、環境負荷削減のための目標・計画を立てる
【Do】
- 1で立てた目標達成に向けた取り組みを行う
【Check】【Action】
- 2で行った取り組みの結果をまとめて評価し、次の改善につなげる
- 1から3の取り組み結果を「環境経営レポート」にまとめる
認証・登録にかかる費用
従業員数 | 初年度 | 中間審査 2年目 | 更新審査 3年目 | 中間審査 4年目 | |
---|---|---|---|---|---|
10人以下 | 審査料+登録料 | 15万円 | 10万円 | 15万円 | 5万円 |
11人以上30人以下 | 審査料+登録料 | 20万円 | 10万円 | 20万円 | 5万円 |
31人以上60人以下 | 審査料+登録料 | 20万円から | 10万円から | 20万円から | 5万円から |
61人以上100人以下 | 審査料+登録料 | 22.5万円から | 10万円から | 20万円から | 5万円から |
101人以上500人以下 | 審査料+登録料 | 25万円から | 12.5万円から | 22.5万円から | 7.5万円から |
501人以上 | 審査料+登録料 | 40万円から | 15万円から | 35万円から | 10万円から |
- 5年目以降は、3年目・4年目の繰り返しになります。
- 従業員数には、正規職員だけでなく、パート・アルバイト、常勤の役員も含まれます。
- 消費税、審査員の交通費が別途かかります。
認証・登録は、2年ごとの更新となります。認証・登録事業者は、認証・登録の1年後に中間審査、中間審査の1年後に更新審査をそれぞれ受審し、適合と認められた場合は、登録時と同様の手続きを経て、登録の更新を行います。
エコアクション21について、詳しくは、エコアクション21中央事務局ホームページを御覧いただくか、エコアクション21地域事務局さいたま(電話:048-649-5496)へお問い合わせください。
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更新日:2024年06月19日