平成29年度日高市の河川水質・水生生物分析調査結果
調査目的
本調査は、市民の健康と生活環境および自然環境の保全に資するため、河川の現状を把握することを目的としています。
調査地点・調査時期
日高市内の河川10か所について、増水期(7月)、渇水期(1月)に水質の調査を実施しました。また、そのうちの5か所について、増水期(7月)に、水生生物(底生生物)についての調査を併せて実施しました。
河川名称 | 河川水質調査(箇所) | 水生生物調査(箇所) |
---|---|---|
高麗川 | 3 | 2 |
宿谷川 | 1 | 1 |
小畔川 | 3 | 1 |
下小畔川 | 1 | ー |
第二小畔川 | 1 | ー |
南小畔川 | 1 | 1 |
合計 | 10 | 5 |
水質調査結果
水生生物調査結果
調査結果から
水質調査
第1回目(増水期)調査結果
- SS(浮遊物質量)、DO(溶存酸素量)、全亜鉛、ノニルフェノールは、全ての地点で基準に適合していました。
- BOD(生物化学的酸素要求量)については、小畔川 境橋上流で環境基準(類型B:3ミリグラムパーリットル以下)を超過しました。(BOD:8.2ミリグラムパーリットル)その他の地点は基準を満たしていました。
- pH(水素イオン濃度指数)については、高麗川諏訪橋上流で基準を超過しました。
- 大腸菌群数は、全ての地点で基準を超過していました。
第2回目(渇水期)調査結果
- pH(水素イオン濃度指数)、(SS(浮遊物質量)、DO(溶存酸素量)、ノニルフェノールは、全ての地点で基準に適合していました。
- BOD(生物化学的酸素要求量)については、小畔川 境橋上流で基準を超過しました。
- 大腸菌群数は、高麗川高麗川橋下流、小畔川境橋上流、第二小畔川落合橋上流で基準を超過していました。
- 全亜鉛は、小畔川境橋上流で基準を超過していました。
調査において、環境基準に適合していなかった項目の不適合の要因について以下に示します。
〈BOD〉水中の有機物が微生物により分解される際に生物化学的に消費される酸素の量であり、事業場排水、生活雑排水等の影響により、汚濁が進み数値が高くなります。
〈pH)水の酸性、アルカリ性を表す指標で、排水の流入や生物の活性などにより変化することが知られています。
〈大腸菌群数〉生活排水などの影響や土壌・植物などの自然界に由来の菌が考えられます。
〈全亜鉛〉鉱山等の自然的供給減のほかに、食料品、生活用品などによる生活排水、無機薬品、染料等の生活工業等による事業排水の影響等が考えられます。
水生生物
高麗川では、カゲロウ目、トビケラ目、コウチュウ目などの多様な水生昆虫類が確認されており、良好な河川環境が反映されていることがわかりました。その他の河川については、水生昆虫類の確認が少ない状況でした。
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更新日:2018年07月06日