平成29年8月号特集 「災害から身を守るために」
日本各地では、地震による大災害や集中豪雨などによる土砂災害など、多くの自然災害が発生しています。
災害はいつ発生するかわかりません。日頃から災害に対する心構えを持ち、いざというときに備えましょう。
日高市では、市の西側と中央から東側で懸念される災害の種類が異なります。市の西側は、秩父山地と高麗丘陵で、地形的に土砂災害に注意が必要です。特に、土砂災害防止法に基づく、土砂災害警戒区域および土砂災害特別警戒区域に指定されている区域(57か所)にお住まいの方は、日頃から避難する安全な場所などを話し合っておきましょう。
市の中央から東側の区域では、埼玉県地震被害想定調査によって地震の揺れが比較的大きいと予想されています。地震は突然襲ってきます。日頃から避難の際に持ち出すものを準備しておくとともに、避難する場所を確認しておきましょう。
写真:一般社団法人消防防災科学センターホームページより
土砂災害
日頃から土砂災害に備えるには?
土砂災害ハザードマップで自宅と避難場所を確認しておきましょう。また、長雨や豪雨に注意してテレビやラジオ、インターネットなどで正確な情報収集をお願いします。
土砂災害の発生に備えて、家族で普段から話し合いましょう!
土砂災害の危険性が高まったら?
非常持ち出し品を確認し、いつでも避難できる準備をしておきましょう。
特にお年寄りや障がいのある方など、避難に手助けが必要な方(避難行動要支援者)の場合は、より早い避難の判断をすることで、被害を未然に防ぐことができます。
避難行動要支援者支援制度
避難行動要支援者支援制度は、災害発生時に特に支援を要する自力で避難することが困難な人(避難行動要支援者)に事前に同意をとり、平常時から消防、警察、民生委員・児童委員、区長などの地域で支援してくれる機関や人(避難支援等関係者)へ名簿を提供し、災害時の的確な避難支援につなげるものです。
全国各地で発生した地震・台風等による大規模な災害で犠牲となった人の多くが、お年寄りや障がいのある方などの避難に手助けが必要な人でした。
避難行動要支援者名簿の提供に同意し、いざというときに備えておきましょう。
市から避難情報が発令されたら?
災害による人的被害の危険性が高まった場合、市は避難勧告や避難指示(緊急)を発令します。
避難が必要となった地域の皆さんは、迅速に的確な避難行動をとってください。
避難準備・高齢者等避難開始
災害を予測して、避難の準備を呼びかけるために発令するものです。お年寄りや障がいのある方は避難を開始する目安にしてください。
避難勧告
災害が発生する恐れがあるため、立ち退き避難を促すために発令するものです。災害の状況に応じて適切に避難してください。
避難指示(緊急)
災害の危険が目の前に迫り、避難しなければ生命の危険が高まるような状況にある場合に発令するものです。勧告よりも強く、避難のために立ち退かせる行為等を求めます。直ちに避難してください。
夜、土砂災害が起こりそうなときは?
暗くなる前に、安全な場所に避難してください。また、土砂災害の場合、多くの人は木造住宅等の1階で被災しています。家の中でもより安全な場所(崖から離れた部屋や建物の2階)で過ごしましょう。
避難をする場合は、「どこへ」ではなく「安全なところ(危険な区域の外)」へ移動することが大切です。
地震災害
急に強い揺れ!まず何をする?
まずは、身の安全の確保が第一です。自宅にいる場合は、頭を保護し、丈夫な机の下などに身を隠しましょう。
家具の転倒や落下物に十分注意します。また、動けるようであれば素早く火の始末をしましょう。
家族で話し合っておくことは?
地震発生時に、家族がどこで合流し、避難するのか決まっていますか。
待ち合わせ場所や避難場所など、事前に家族で相談し、決めておきましょう。また、避難する場合の役割分担を決めておきましょう。
もし災害が日中に起こったら…学校、仕事、外出等で家にいるとは限りません。通信会社が提供する「災害用伝言ダイアル(171)」などの利用方法の確認を併せて行うと安心です。
災害用伝言ダイヤル(171)災害用伝言板(携帯電話)
「災害用伝言ダイヤル(171)」は、NTT東日本・西日本のサービスで、災害の発生により被災地への通信が増加し、つながりにくい状況になった場合に伝言を録音・再生するサービスです。また、携帯電話各社(NTTドコモ、au、ソフトバンクなど)の「災害用伝言板」は、文字を使った安否情報確認サービスです。
食料・水の備蓄はどのくらい必要なの?
大規模な地震が発生した場合、支援物資がすぐに届かない可能性があります。少なくとも3日分(推奨1週間分)の食料や飲料水の備蓄をしましょう。
備蓄量の目安
食料
1人当たり1日3食分×3日間×家族の人数=備蓄量
(備蓄に適した主な食料・レトルト食品、缶詰、粉ミルクなど)
飲料水
1人当たり1日3ℓ×3日間×家族の人数=備蓄量
必要な備蓄品一覧
持ち出しやすい玄関や車庫等に保管しておきましょう。
- 非常食
- 飲料水
- 貴重品
- 懐中電灯
- 軍手
- 着替え
- 筆記用具
- タオル
- レインコート
- 救急袋
- 医療・衛生用品
- 予備電池
- はさみ・カッター
- マッチ・ライター
- ビニール袋
- レジャーシート
- 笛
- ラジオ
- 毛布
- ポリ袋
- ガムテープ
家の中・まわりの安全点検のポイントは?
家の中では、寝室や居間などに、倒れやすい家具は置かないようにします。置く場合には、家具転倒防止器具等を用いて、家具を固定しましょう。
家の周りでは、壊れているものや固定していないものがある場合は、補強しておきましょう。
必ず避難所へ向かうべきなの?
自宅に被害がなく、崖崩れや延焼火災の危険がなければ、あえて向かう必要はありません。
建物の耐震が心配です
市では簡易的な耐震診断や木造住宅の耐震診断、耐震改修を行う方に、診断費用、改修費用の一部を補助しています。詳しくは都市計画課へご相談ください。
知っていますか? 身近な指定緊急避難場所
災害種別や規模に応じて、29か所の避難場所の中から、適切な施設を避難所として開設します。
自分の避難場所はどこになるのか、再確認しておきましょう。
市内指定緊急避難場所
施設名 | 所在地 | 土砂災害 | 地震 | |
---|---|---|---|---|
1 | 高麗小学校 | 梅原5番地1 | 可 | 可 |
2 | 武蔵台小学校 | 武蔵台五丁目1番1号 | 不可 | 可 |
3 | 高麗中学校 | 梅原350番地 | 可 | 可 |
4 | 武蔵台中学校 | 武蔵台六丁目150番地1 | 不可 | 可 |
5 | 高麗公民館 | 栗坪92番地2 | 可 | 不可 |
6 | 武蔵台公民館 | 武蔵台五丁目1番2号 | 可 | 可 |
7 | 総合福祉センター「高麗の郷」 | 楡木201番地 | 可 | 可 |
8 | 高麗川小学校 | 南平沢335番地 | 可 | 可 |
9 | 高根小学校 | 中鹿山523番地3 | 可 | 可 |
10 | 高麗川中学校 | 原宿49番地 | 可 | 可 |
11 | 高根中学校 | 女影1180番地 | 可 | 可 |
12 | 文化体育館「ひだかアリーナ」 | 南平沢1010番地 | 可 | 可 |
13 | 高麗川公民館 | 南平沢1098番地2 | 可 | 不可 |
14 | 高麗川南公民館 | 中鹿山81番地1 | 可 | 不可 |
15 | 生涯学習センター | 鹿山370番地20 | 可 | 可 |
16 | 高萩小学校 | 高萩800番地 | 可 | 可 |
17 | 高萩北小学校 | 旭ヶ丘800番地 | 可 | 可 |
18 | 高萩中学校 | 高萩792番地1 | 可 | 可 |
19 | 高萩北中学校 | 旭ヶ丘181番地1 | 可 | 可 |
20 | 高萩公民館 | 高萩691番地1 | 可 | 不可 |
21 | 高萩北公民館 | 旭ヶ丘997番地1 | 可 | 可 |
22 | 県立日高高等学校 | 旭ヶ丘806番地 | 可 | 可 |
23 | 埼玉女子短期大学 | 女影1616番地 | 可 | 可 |
中の田公園 | 武蔵台一丁目214番地29 | 可 | 可 | |
巾着田多目的広場 | 高麗本郷25番地 | 可 | 可 | |
北平沢運動場 | 北平沢1009番地 | 可 | 可 | |
日高総合公園 | 高萩1500番地 | 可 | 可 | |
高萩地区第3ちびっ子広場 | 高萩2645番地8 | 可 | 可 | |
横手台グラウンド | 横手一丁目1000番地3 | 可 | 可 |
1から23までの施設は、指定避難所です。
福祉避難所(二次避難所)
一般的な避難所では生活に支障が想定される要配慮者(高齢者、障がい者、妊産婦、乳幼児、病弱者等避難所生活において何らかの特別な配慮を必要とする方、およびその家族)の避難を想定して、老人福祉施設や特別支援学校と協定を締結し、災害発生時の二次避難所として福祉避難所を指定しています。
施設名 | 所在地 | |
---|---|---|
1 | 介護老人保健施設「日高の里」 | 久保96番地1 |
2 | 特別養護老人ホーム「清流苑」 | 横手401番地5 |
3 | 特別養護老人ホーム「清雅園」 | 森戸新田99番地2 |
4 | 県立日高特別支援学校 | 高富59番地1 |
福祉避難所は一般の方は利用できません。
- この記事に関するお問い合わせ先
更新日:2018年12月19日