広報ひだか平成28年10月号 特集 日高市の花・木・鳥
町制施行25周年を記念して制定
現在の市の花・木・鳥は、1980年12月8日に制定されました。
当時、選定委員会(学識経験者・議会議員・公共団体の役員等15人で構成)が日高町の象徴としてふさわしく、郷土愛を深めることができる町の花・木・鳥の候補を5つずつ選んだあと、町民の皆さんの投票数が最も多かったものに決まりました。制定した翌年には、記念事業として、皆さんから募集した写真・絵画・俳句で展覧会を開催しました。
花・木・鳥の候補と投票数
無記入投票等があったため、各合計数は異なります。
花の候補
- はぎ(340票)
- さざんか(263票)
- やまゆり(195票)
- やまぶき(132票)
- あじさい(123票)
木の候補
- もくせい(422票)
- かえで(310票)
- くぬぎ(149票)
- まつ(117票)
- かしわ(58票)
鳥の候補
- かわせみ(380票)
- めじろ(287票)
- せきれい(172票)
- ほおじろ(115票)
- もず(92票)
市の花・木・鳥は、制定から35年以上が経過した今でも、郷土のシンボルとして多くの人に親しまれています。
ハギ

秋の七草の1つ。花は小さく、蝶のような形でたくさん穂になって咲きます。高萩の地名もあるとおり、昔から市内に自生し、秋には可憐な花を咲かせていました。現在は、自生するハギが少なくなっているため、高麗峠等で植樹を行っています。ハギの種類はたくさんあり、選定委員会では、野山に咲くヤマハギを想定して検討されていましたが、結果的には種類は指定されていません。
モクセイ

キンモクセイは、9月下旬から10月上旬にかけて、オレンジ色の小さな小花を咲かせます。また、花の香りが強く、秋になると芳香がただようが、空気の澄んだところでないとうまく花をつけないともいわれています。通常、モクセイと言えば、ギンモクセイのことをさすことが多いですが、市内にはキンモクセイも多いことから、どちらに限定することもなく、モクセイと指定しました。
カワセミ

高麗川や小畔川等でみられる全身13センチメートルほどの小さな鳥で、くちばしが長く、背はコバルトブルーの金属光沢、腹は褐色でとても鮮やかな色をしています。粘土質の垂直な土手に自ら横穴を掘って巣をつくり、通常単独で生活します。えさは小魚が多く、水面近くの枝等に止まり、急降下して小魚を捕まえます。水のきれいなところに生息するため、「清流の宝石」などとも呼ばれています。
市の花に曼珠沙華を追加
市の観光の拠点である巾着田に咲き誇る500万本の曼珠沙華は、市をイメージする花として、すでに市内外に定着しています。
市の花を曼珠沙華にすることについて市民アンケートを実施したところ、次のような結果となりました。

アンケート結果では、「ハギから曼珠沙華に変更してもよい」が最も多かったのですが、「高萩」や「萩通り」等、地名にもなっており、すでに市民の皆さんに愛着をもっていただいていることを踏まえ、市の花を「ハギ」から「曼珠沙華」に変更するのではなく、追加指定することにしました。この追加指定を記念し、平成28年9月22日(祝日)には、曼珠沙華が咲き誇った巾着田曼珠沙華まつり会場内で宣言セレモニーを行いました。
曼珠沙華

お彼岸の頃に咲くことから別名、彼岸花とも呼ばれています。真っ赤に咲く曼珠沙華は、その妖艶なる姿などから1000以上の別名があるとも言われています。球根に毒があるため、「毒花」や「痺れ花」などとも呼ばれますが、でんぷん質を多く含み、毒は水溶性のため、昔は飢餓対策として食用に使われていたこともあるようです。
曼珠沙華は、夏の暑さが和らいでくると芽を出し、1日に10センチメートル近くも茎が伸びて、瞬く間に50センチメートルになり、あの真っ赤な花を咲かせます。そして1週間ほどで花も茎も枯れてしまい、今度は球根から緑の葉っぱだけが伸びてきて、冬を越します。
雑木林の中に500万本の曼珠沙華が咲き誇る巾着田は、全国的にも有名で、たくさんの人が一面に広がる真っ赤な絨毯を見に訪れます。近年では、SNS等でも話題となり、日本の絶景の1つとして多くのマスメディアで紹介されています。
- この記事に関するお問い合わせ先
更新日:2018年12月19日