水痘(水ぼうそう)に注意しましょう【令和7年5月22日掲載】
埼玉県から水痘の流行注意報が発令されました
埼玉県が水痘(水ぼうそう)の流行注意報を発令しました。
水痘は、いわゆる「水ぼうそう」のことです。発熱やかゆみを伴う全身性の発疹が現れる感染症で、感染力が強いため、妊婦など重症化しやすい人は、特に注意が必要です。
水痘(水ぼうそう)とは
水痘(水ぼうそう)は、水痘帯状疱疹(ほうしん)ウイルスによって起こる感染症です。
発疹出現の1、2日前から、出現後4、5日(もしくはかさぶたになるまで)感染力があります。
感染経路は、患者のせきやくしゃみなどに含まれるウイルスを吸い込むことによる「飛沫感染」「空気感染」、ウイルスが付いた手で傷口や粘膜に触れることによる「接触感染」です。
症状
典型的な症例では、全身性でかゆみのある発疹、紅斑(皮膚の表面が赤くなること)や丘疹(皮膚の表面が小さく盛り上がること)が現れて短期間で水疱(水ぶくれ)や膿疱(膿のたまった水ぶくれ)となり、痂皮化(かさぶたになること)して治癒するとされています。数日にわたり次々と新しい発疹があらわれるので、さまざまな段階の発疹(丘疹、水疱、痂皮)が同時にみられます。
潜伏期間は2週間(10から21日間)程度で、成人では発疹出現前に1、2日の発熱等を伴うことがありますが、子どもでは通常発疹が初発症状です。
また、成人はより重症となり、皮膚の感染や肺炎、脳炎などの合併症の頻度も高くなりますが、免疫機能が低下している場合は、生命の危険を伴うこともあるなど注意が必要です。
なお、特に妊婦の感染は重症化しやすく、妊娠初期の感染によって、胎児に先天性水痘症候群という低出生体重、四肢低形成、皮膚瘢痕(はんこん)などを伴う先天異常を起こし、分娩前5日から分娩後2日までの感染によって新生児に致死的な重症水痘が生じることもあります。
予防のポイント
- 1・2歳の子どもは水痘ワクチンの定期予防接種の対象です。予防接種スケジュールに沿って接種を受けましょう。
- 飛沫感染を防ぐため、普段からマスクの着用等を心掛けましょう。
- 流水やせっけんで小まめに手洗いをしましょう。
- 妊娠中または妊娠をしている可能性がある人は、できるだけ患者との接触を避けるよう注意してください。
外部リンク
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更新日:2025年05月22日