平成31年度市長施政方針

我が国の景気は、緩やかに回復を続けており、その期間は「戦後最長」とも言われております。

しかし、少子高齢化による人口減少は、現在も猛スピードで進行しており、特に地方においては、まちの活力低下が顕著になってきております。

本市においても、高齢化率は31パーセントを超え、人口も平成23年10月をピークに減少に転じていることから、さまざまな対策を講じてきております。

今年度は、子育て支援の拠点として「子育て総合支援センター“ぬくぬく”」を総合福祉センター内に開設し、親子の遊び場や親同士の情報交換の場の提供、子育てに関する相談対応などを展開しております。

既に約1万7,000人の親子にご利用をいただくなど、大変好評をいただいております。

また、「高齢者おでかけ支援事業」を本格実施し、現時点で約1,300人の方に申請をいただき、高齢者の移動手段を支援するなど、「市民が暮らしやすいまちづくり」に、鋭意、取り組んでまいりました。

今後も、日高市が「誰もが住みたい、住み続けたいと思えるまち」であるためには、これまでの取り組みを継続していくとともに、今以上に魅力を高める必要があると考えております。

そのため、平成31年度においては、出産を支援するための「マタニティタクシー制度」を創設するとともに、公立保育所において「英語あそび」を導入することにより、母子の健康支援、子育ての応援を強化してまいります。

教育については、将来を担う子どもたちを地域とともに育てる「コミュニティ・スクール」を基盤とした小中一貫教育に取り組んでまいります。

平成31年度には、モデルとしてまず高萩小・中学校に学校運営協議会を設置し、平成32年度からは、全小・中学校での導入を進めてまいります。

また、住環境整備の一環として、高麗川駅東口の開設に向けた事業や高萩北部エリアの土地区画整理事業を積極的に進めてまいります。

これらの事業は、多額の財源を必要とするものではございますが、市の魅力や活力が大きく向上することが期待できる事業でございます。

さらに、2021年度を初年度とする「第6次日高市総合計画」の策定を進め、本市の新たな将来都市像やまちづくりの指針を示してまいります。

本市を取り巻く環境は、日々変化しており、今後厳しさを増していくことが予想されます。

しかしながら、市民の皆様が安心して豊かに暮らせる生活環境を確保するため、今まで進めてきた取り組みを推進することはもとより、他の事業と効果的に連携させていくことが肝要であると考えております。

そういった意味でも、新年度早々に開催される平成31年春巡業「大相撲日高場所」を市民の皆様とともに盛り上げ、新年度の幕開けにしたいと思っております。

平成31年度予算案について

本年1月28日に国会へ提出されました国の平成31年度予算案では、「新経済・財政再生計画で位置付けられた社会保障改革を軸とする基盤強化期間」の初年度となる予算であり、同計画に基づき、歳出改革等に着実に取り組むものとされております。

一方、地方財政への対応といたしましては、臨時財政対策債は減額となっているものの、地方税や国庫支出金などの増額により、一般財源総額は、平成30年度を上回る62兆7,072億円が確保されており、地方の財政運営について考慮されているところでございます。

このような状況の中で、平成31年度予算の編成に当たっては、第5次日高市総合計画の目標達成に向け、

• 次世代を担う子どもたちの学力向上と豊かな心を育むことができる「子育て応援」
• 良好な住環境と都市基盤を整備し、安全で安心して生活を送ることができる「都市基盤整備」
• 子どもからお年寄りまで、誰もが健康で元気に過ごせる「市民の健康づくり」
• 誰もが住みたい、住み続けたいと思えるまちの実現のため、市の特徴を生かした「人口減少対策」

の4つの施策を柱に掲げたところでございます。

この方針に基づき編成した、平成31年度一般会計の歳入歳出予算は、181億2,000万円で、対前年度比 3.2パーセント、5億7,000万円の増となっております。

また、特別会計の予算規模は、159億0,038万1千円で、対前年度比 3.1パーセント、4億7,390万8千円の増となっております。

終わりに

今後も、市民の皆様の声をお聞きしながら、日高市の将来都市像である「笑顔と元気を 未来(あした)へつなぐ 緑きらめくまち 日高」の実現に向け、誠心誠意取り組んでまいる所存でございます。

市民の皆様には、市政へのなお一層のご支援、ご協力を心からお願い申し上げます。

平成31年2月25日

日高市長 谷ケ崎 照雄