市長と話そう!ふれあいトーク(令和6年度)
第1回 令和6年8月29日(木曜日)武蔵台小中学校
市長の学校応援団
武蔵台小中学校を訪問し、生徒会役員との対話を通じて、同校での教育の現状や課題について意見交換を行いました。武蔵台小中学校は、小中一貫教育に加え、制服の自由化など全国的にも珍しい取り組みを行っている学校です。今回の「市長の学校応援団」は、このような多様性を育む取り組みが生徒たちにどのような影響を与えているかを探る貴重な機会となりました。
生徒会との対話
生徒たちとの対話を通じて見えた「小中一貫教育」の成果
対話は終始和やかな雰囲気で進みました。生徒会役員が制服の自由化・小中一貫教育による変化について各自パソコンや手元のレジュメをもとにプレゼンしていき、多くの意見が交わされました。
小中一貫教育による変化については、部活動では前期課程(小学生)と後期課程(中学生)が一緒に活動することで、学年を超えた交流が活発になり、学校全体の雰囲気が良くなったとの声が多く挙がりました。清掃活動においても、後期課程の生徒が前期課程の児童をサポートし、前期課程の児童が上級生からの学びを生かしてリーダーシップを発揮する場面が多く見られるなど、互いに学び合う姿勢が育まれているとのことです。また、教員の視点からも小中一貫教育のメリットを感じており、9年間一貫して児童・生徒を見守ることで、課題発見から指導につながりやすいという意見が挙がりました。
また、生徒たちは、後期課程の教員が前期課程の児童たちとの触れ合いを通じて、より穏やかになったと感じていると話してくれました。このような環境の中で、生徒たちは自然とリーダーシップや協調性を身につけ、学校全体が一体となって活動している様子が伝わってきました。
こうした学年を超えた交流が児童・生徒たちにとって非常に有益であり、成長の大きな一助になっていると思います。また、清掃活動や部活動を通じ、小中一貫教育ならではの独自の教育スタイルが確立されていることに対して、学年ごとの役割分担がうまく機能しており、教育的効果が非常に高いと感じました。
私服派と体育着派、学校での新たなスタイルとは?
制服の自由化については生徒たちからは、今日何を着るべきなのかスケジュールやTPOに合わせて考え選択する力がついた点が評価されていることが報告されました。現状、自由化によって私服登校が許可されているものの、「機動性が高い」「放課後の部活動にすぐ参加できるため」という理由から多くの生徒が体育着で登校しているとのことです。多くの生徒が私服の選択にポジティブな意見を持つ一方で、「服装の自由化によって校外での印象が統一感に欠ける」や「服装の基準が曖昧になりがち」といった声もありました。
生徒の意見に耳を傾け、制服の自由化により得られる利便性と教育のバランスを考慮する必要があると伝えました。生徒たちも、自由化によるメリットとデメリットを理解しつつ、より良い学校生活を送るために工夫を続けています。
部活動見学
その後、校長・教頭・生徒会役員の案内でいくつかの部活動を見学しました。まず美術部・女子ソフトテニス部を訪問し、生徒たちへ制作のテーマや過程について質問をしたり、動画に合わせて運動する様子を見学したりしました。
続いて吹奏楽部を訪問し、「ミックスナッツ」の演奏を鑑賞しました。特筆すべきは、前期課程の部員が加わることで小中一貫教育の利点が一層明らかになっている点です。部員が一体となって取り組むことで、年齢を超えた協力や相互の成長が促進されている様子がうかがえました。このような学年を超えた交流が、部活動においても良い影響を与え、全体としての教育効果を高めていることが感じられる場面となりました。
その後、体育館に移動し、女子卓球部と女子バスケットボール部の活動を見学しました。女子卓球部では、実際にラケットを手に取り、生徒と5分間のラリーを行いました。女子バスケットボール部の見学では、試合形式の練習が行われており、生徒たちの真剣な姿に感銘を受けました。
今回の訪問を通じてこの小中一貫校が市内の教育のモデルとなり、地域に根ざした教育の指標となっていく未来を描くことができました。
併せて、こうした取り組みが、市内全体の教育の質向上につながることを市としても期待しています。
武蔵台小中学校の皆さん、ありがとうございました。
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更新日:2024年09月19日