地域物語 第3編「大地が語る日高の歴史」

更新日:2024年03月21日

歴史名勝No5「巾着田」

きんちゃくだ

苅場坂かばさか付近を源流とし、外秩父そとちちぶ山塊の谷中を流れてきた高麗川は高麗本郷付近で関東平野に出ます。ここは高麗川扇状地せんじょうち扇頂せんちょうで、自由蛇行によって生まれた湾曲の流れをその形から「巾着田」と呼び市民に親しまれています。南北幅約700メートル、東西幅約500メートル、くびれの部分で幅約300メートルを誇ります。秋に咲き誇る曼珠沙華まんじゅしゃげの圧巻の赤は、日和田山を背景に市を 代表する風景です。

飯能礫層約250から290万年前の堆積

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高麗川の流れは高麗丘陵こまきゅうりょう侵食しんしょくし長大な崖線がけせんを生み出しています。ドレミファ橋西側では「飯能礫層はんのうれきそう」の大露頭だいろとう(赤い丸の場所)が見られます。

はんのうれきそう

崖をよく観察すると礫層れきそう・砂の層・シルト層が堆積たいせきしています。礫層が「飯能礫層上部層はんのうれきそうじょうぶそう」とされています。飯能礫層は奥秩父あるいは奥多摩から供給されたと考えられています。

歴史名勝No6「高岡層」

日高の地名が付いた高岡層 −栗坪くりつぼ不整合ふせいごう

たかおかそう

獅子岩橋ししいわばし上流約200メートルの高麗川右岸にある高さ7から8メートルの段丘崖だんきゅうがいに、長さ50メートルにわたり明瞭な「不整合面」があります。この不整合の下の面は今から約1億年前、中生代白亜紀ちゅうせいだいはくあき中頃の「高岡層たかおかそう」、上の面は約180万年前、更新世こうしんせいの「飯能礫層下部層はんのうれきそうかぶそう」で、上下の層でかなりの時間差があります。この時の隔たりのある層の堆積を不整合と言います。

有孔虫「オルビトリナ」「ペテロフィトン」といった時代を決定する化石の有数の産地が日高市高岡地区であることから「高岡層」と命名されました。

獅子岩橋から上流の眺め

ししいわばしからのながめ

獅子岩橋の上流の岩場には橋名の由来となった獅子岩がありましたが、欠けてしまって現在獅子の形は見ることができません。

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